甘酒のお祭り紹介
富岡八幡宮 祇園舟神事
祇園舟神事(ぎおんぶねしんじ)は、800年以上の伝統をもって継承されている特殊神事で、横浜市無形文化財の第一号に指定されている、横浜を代表する夏の行事です。
例大祭の日に、大祭式に引き続き行われる祓え(はらえ)の神事で、青茅(あおかや)の舟に罪穢れを託して沖合遠く流しやるもので、全国各地で6月に行われている茅の輪(ちのわ)くぐりや夏越の祓(なごしのはらえ)の神事と同様、心身共に清々しく祓え清めて暑い夏を迎える、昔ながらの行事です。
また麦秋の時期でもあり、初穂の麦を海の神にお供えし、五穀の豊饒と海の幸の豊漁に感謝するという要素も一緒になった神事でもあります。
『茅舟』は青茅で作った70cmx50cm程度の楕円形の茅の輪(ちのわ)を舟に仕立て、 お供え物として小麦の粒を敷いた折敷(おしき)に 大麦の粉で作っただんご(=しとぎ)を供え、舟縁には1年分12本の御幣(ごへい)を並べ立て、中央には大きな御幣を立て掛けます。
例大祭当日、午前10時より古殿地前にて修祓(しゅばつ)、社殿へ参進し、社殿にて大祭式(たいさいしき)を行います。 大祭式終了後、神前に供えられ、大祭式でお祓いを受けた茅舟は、若衆により船溜りの浜まで捧げて運ばれ、渚に安置されます 。
船溜りにて「浜降神事」を行います。麦のだんご(しとぎ)に榊の小さな御幣を刺し、麦麹で醸した甘酒をかけ、浜降神事の祝詞を奏上します(麦麹の甘酒は手に入りづらいため、現在は米糀の甘酒を使っているそうです)。
浜降神事の祝詞の後、この茅舟を「八幡丸」・「弥栄丸」と言う2艘の専用和船に移し、潮の良い処まで行き、1年分の罪穢を託して沖合い遠くへ流します。
祇園舟神事のハイライトは、帰路の五丁櫓の木造和船の競漕で流した罪穢からいち早く逃げ帰ってきた事から始まったものと思われます。宮の前の海岸が埋め立てられた今日でも船溜りにて優雅な雅楽の音と共に、昔ながらに行われています。
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甘酒祭りレポートVol.1 富岡八幡宮 祇園舟神事
800年以上の歴史を持つ横浜の夏の風物詩「祇園舟」神事
- ■開催日
- 7月15日に近い日曜日
- ■開催場所
- 神奈川県横浜市金沢区富岡東4-5-41