海外での取り組み
海外での取り組み
ロサンゼルス工場
世界中どんな国を訪問しても、
人々の食事にかける思いに変わりはありません。
「家族みんなと、すこやかに暮らしたい」
こうしたお客様の思いに応えていくことが
マルコメの使命です。
ユネスコ無形文化遺産にも登録され、
和食は海外でも普及しつつありますが、
味噌や糀はまだまだ浸透していません。
日本の歴史、食文化のなかで
独自に進化を遂げてきた味噌などの
発酵食品には科学の手が行き届かない
未知の領域が多分にあります。
つまり、それだけ可能性を秘めているとも言えます。
マルコメの海外事業によって、味噌や糀といった
ヘルシーな和食に秘める魅力が、
現地の方々にとって新しい価値に
つながることを目指して、
これからの食のあり方を提案していきます。
英国は欧州第一の肥満体国と言われており、成人人口の約37%、つまり3人に1人が肥満とされています。そういった環境の中、英国人の食への興味は年々強まり、Health and wellness(健康志向)、Convenience(簡便性)、Affordable luxuries(ほんの少しの贅沢)の3要素が重視されております。日本食はこの3要素をカバーし、大都市ロンドンを中心にカジュアルなテイクアウェイショップからラーメン店、更には高級和食レストランまで幅広く展開されており、それぞれのシーンでマルコメのお味噌はお味噌汁や西京焼きといったメニューにお使いいただいております。
中国では古くから醤(ジャン)と呼ばれる味噌の先祖にあたる食品が食べられています。日本との交流が盛んになって以来、日本食が広く一般に普及し、味噌も同様に広く知られた食品となっています。健康意識の強い中国の人たちにとって、日本食は健康に良いイメージが強く、特に都市部ではラーメン店や居酒屋、お寿司屋さんなど様々なスタイルの日本食店が軒を連ねており、老若男女問わず愛されています。日本の味噌を使った料理では、味噌汁や味噌ラーメン、銀鱈の西京焼きなどが人気です。
米を主食として、味噌、醤油などの発酵食品が古くから食べられてきたことから、日本と類似する部分が多い食文化を持っています。日本の味噌と似たテンジャンという味噌があり、日本と同様に鍋や汁物に使用され頻繁に食べられています。日本食は寿司、とんかつ、ラーメンなど、日本で好まれるものは同じように好まれ、ソウル市内の回転寿司店では行列も頻繁にみられるほどの人気です。スーパーでは刺身や寿司の売り場があり、街角の屋台ではおでんが売られるなど、韓国の食の一部に溶け込んでいます。
台湾は日本との文化的距離が近く、日本食レストランも人気です。街角の屋台では、天ぷらやみそ汁が販売されていたり、コンビニでおでんが販売されていたりします。また、日本の味噌もスーパーで購入することができます。台湾にも独自の味噌があり、みそ汁を楽しまれる家庭も少なくありません。台湾料理は日本でも人気が高く、双方にとって味噌は大切な発酵調味料といえます。
特殊な歴史的背景や立地の影響で経済が非常に発展しており、様々な文化、食を見ることができます。習慣的に外食する人が多いため、料理店や屋台が多く、その中でも日本食は人気の食事の一つです。日本人だけでなく、現地の人が日本食のレストランを経営していることが多く、商売としても日本食に魅力があることを物語っています。特にラーメンの人気が高まってきており、日系のラーメンチェーンが出店すると、2~3時間待ちは当たり前というほど好まれています。
国家面積は非常に小さいながらも経済的に東南アジアをけん引する国であり、様々な飲食店、屋台が軒を連ねており外食文化が盛んです。豊かな人も多く、大型ショッピングモールがたくさんあり、その中にあるフードコートで食事をすることが人気となっています。どのショッピングモールのフードコートにも必ず日本食店は入っているため、日本食は身近な食事となっています。ここでもラーメンは非常に人気があり、日本からのラーメン店が競い合い、人気投票によるラーメンコンテストが開催されるほどです。
人口が2億人を超え、世界で4位の人口を誇り、また、経済発展が目覚ましいため、世界中から大きな消費地として注目されている国です。その中でも首都ジャカルタでは各国から様々な食が入ってきており、日本食では回転寿司の店舗なども増えてきています。大型ショッピングモールが続々と作られ、日本料理店やラーメン店なども入っています。また、ローカルチェーンのホカホカベント―などもあり、店舗には顧客が多く、宅配サービスもしています。
タイでは宗教的、文化的に日本に親近感を抱く人が多く、日本企業も多く参入していることから、日本食が非常に人気で、ファミリーレストランのような日本食レストランや、食べ放題の焼肉・しゃぶしゃぶ店なども多く出店しています。近年では、毎日日本より新鮮な魚・野菜等が空輸されているため、本格的な日本料理を提供するレストランが多くなってきており、それらを合わせるとタイ国内だけで1700店以上の日本食レストランがあると言われ、セット料理にはお味噌汁も欠かせない一品として定着しています。坊主頭のマルコメ君も人気があり、古くから放映されているアニメの影響もあって、”Ikkyu-san”として広く認知されているおかげで、大きなスーパーではマルコメの商品も広く売られています。
マレーシアでも他の国々同様に日本食は人気です。ただし、イスラム教徒の多いマレーシアではHALAL(ハラール)という食品の認証制度の影響が非常に大きく、中でも「アルコール」と「豚」については食べてはいけない食品とされています。マルコメの商品の多くは保存のためにアルコールを入れているため、イスラム教徒以外の一部の華僑(中国系)の方々を中心に販売しています。健康意識の高い華僑の方々にとって、お味噌は数ある日本食材の中でも人気が高く、トップ5に入る人気の食材です。
経済発展途上のベトナムでは、日本食はどちらかと言えば「高級店」に属するため、タイの日本食レストランのような、気軽に行けるお店はまだ少ないのが実情です。店舗数もまだ少ないですが、2013年時点で200店舗以上はあり、まだまだ増えています。また、日本の大手小売店や、大手チェーンレストランなども続々ベトナムに進出しており、これからますます日本食や日本の文化が広まるであろう国です。
オーストラリア・ニュージーランドでも味噌汁は多くの人に親しまれています。町中で見かけるテイクアウトのロール寿司の店舗では、セットでお味噌汁を販売する店舗が多く、ローカルの人にも広く受け入れられています。日本食レストランでも、西京焼きや、田楽みそを使った料理など、濃厚な味噌の味を生かしたメニューを提供する店舗が多くあります。また、最近ではラーメンのお店も大人気で、中でも味噌ラーメンは人気のフレーバーです。また、マルコメでは、オセアニアエリアの味噌汁マシンの普及に力を入れており、オーストラリア・ニュージーランドでの導入数は、2014年度には約60台を超える見込みです。
アメリカ合衆国では、健康志向の高まりも追い風となり、以前にも増して日本食のブームが加速しており、本格的なお寿司やラーメンを提供するお店が続々出店しています。特に都市部近郊ではカリフォルニアロールに代表されるような寿司のテイクアウトが各スーパーで販売され、街角に弁当ボックスの持ち帰り専門店が増え続けています。そんな背景もあり、味噌についてはミソスープとしてだけでなく、日本食以外でも料理の隠し味に使われるなど、使用方法も徐々に広がりを見せています。マルコメはアメリカの西海岸ロサンゼルスの南に工場を建て、現地のニーズに合った製品の開発から販売までを行い、アメリカでの味噌の普及に貢献できるよう活動しています。
マルコメでは、主にブラジル向けに味噌の輸出をしています。世界最大の日系人居住地であるブラジルには、150万人前後の日系人がいると推測されており、日本食にも深い馴染みがあります。現地のローカル味噌メーカーもあるため、味噌汁は家庭でも一般的に飲まれています。昨今では経済発展から本物志向の富裕層の消費者が増加したことにより、日本製の味噌汁が人気となっており、輸出量も増加しています。淡色系の白味噌が好まれ、インスタントを中心とした商品が日系スーパーに並んでいます。
2014年 財務省・日本貿易月報
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