私らしく、美しく(医食同源)。
美しく健やかに生きるためには?
2013/03/22
美しく健やかに生きるためには?
私らしく、美しく(医食同源)。
2013/03/22
ミヨコ:クシュン!
一井先生:ミヨコさん、花粉症ね? 花粉症も今の話と無関係ではないですよ。
ミヨコ:え?そうなんですか?
一井先生:そう。ホリスティックな視点からいえば、クシュンと一回くしゃみしたらすっきりするのではなく、ずるずると破壊のプロセスが続くのは、前年の春から冬の間の体づくりに改善すべき点があると考えられるんですよ。
ミヨコ:改善ですか。
一井先生:整体的にいうと、腰に力が集まらず、上胸部に力が入り、肋間がこわばってくると、花粉症のような症状が出やすくなります。常日頃から体の使い方を覚え、こわばって滞っている部分を都度緩めていくということが大切になります。
また、アレルギーと食事、つまり腸の環境を整えることとの関わりは、切っても切り離せません。巷には、安くて、手軽で、味の濃い=瞬時においしいと感じやすい刺激の強い食べ物であふれています。また、そうしたものを選びがちではないですか? でもそういった食事は、総じて腸を痛めることにつながるものが多いのです。
ミヨコ:そうやって腸を痛めるということとアレルギーは関係があると?
一井先生:大いに関係があると考えられています。だから、春の症状を緩和するためには、自分の食生活を含むライフスタイルを見つめ直す必要があるんですよ。
ノブエ:じゃあ、先生、どういうモノを食べればいいのですか?
一井先生:ほら、すぐにそうやって何かを食べることで、今までのことをなかったことにしようとするーー。
ノブエ:そうじゃないんですか?
一井先生:食べ物というのは、薬ではないんです。現代人はすぐに食べ物を薬のように考えるクセがついています。食は生活。暮らしを見つめ直すには、今のライフスタイルの何が問題なのか考えることが大切です。食事の時間や食べ方、嗜好の偏りなど、様々な問題が人それぞれあります。まずは何かを食べることでどうにかするのではなく、体にとって不必要なものを摂らないことをまず考えてください。
ミヨコ:不必要なものを摂らないですか…。
ノブエ:ジャンクフードや…。
ミヨコ:甘いもの…。
一井先生:そう。でも私も昔は、疲れるとジャンクフードやチョコレートやケーキなどが食べたくなったし、体調がすごく悪かった時期があったのですよ。
ミヨコ:先生も?
一井先生:だからこそ、いろいろな食の考え方を勉強しました。でもね、ストイックな食の考え方を勉強しても、いざ家で実践しようとすると続けられないものも多いんです。無理に取り入れようとすると、それだけのために生きなくてはいけないような暮らしになってしまう。でも私は、主婦として生活に取り込み、続けられないといけないと思ったんです。そうしてまとめたのがリバウンドしない体質改善をコンセプトとした「ヒーリングフード」という考え方。食事は生活。いくら体にいいことでも継続しなければ意味がない。だからおいしい、簡単、手に入りやすいことを基本としています。そしてこの考えに大きく関係しているのが、「日本の伝統食」。なかでも優れているのが発酵食ですね。私たちの先祖が大切に育んできた発酵食は、この土地、季節、風土にあった素晴らしい発明品です。日本の調味料である、醤油も味噌も、酢も酒も、菌がつくる発酵食品。もちろん、麹や酒粕もそうですね。こうした生きた菌を食に取り入れることで、体が喜ぶ食事ができるんですよ。そしてこれなら日々の暮らしに取り入れることができるでしょ。
ノブエ:やはり日本の伝統的な食事は体にいいのですか?
ミヨコ:日々どんどん取り入れていかないといけないですね。
一井先生:そうね。でもこういう話をすると手段と目的を混乱してしまう人がいることも、私は気になっているんですよ。
ミヨコ:手段と目的ですか?
一井先生:運動にしても、食事にしても、良いと思ったものをひたすら取り入れることに必死になって、何のためにその運動をするのか、その食事を取り入れているのか見えなくなってしまうことってよくあると思うんです。でも大切なのは、運動も食事も健やかさを手に入れる手段。ただひたすら「○○でなければならない」と手段が目的にすり替わるのはあまり意味がありません。そして、健やかであることは目的ではなく、ベースです。そのベースを基に、仕事だったり、夢だったり、その先にある“やりたいこと”をつかんで、自己実現につなげていってほしいなと思っているんです。二人とも実現したいことがある? 私は、健やかになるお手伝いをしながら、その先にある夢の応援をしていると思っているんですよ。
ミヨコ:なるほど、そうですね。
ノブエ:なんか元気が出てた気がします。
ノブエ・ミヨコ:先生、今日はありがとうございました!
からだデザイン代表。
からだデザイン代表。
ホリスティック医学の考え方をベースに、人間本来のリズムを大切にした、簡単に始められる無理のない食生活の改善「ヒーリングフード」、筋肉のバランスと気の流れを整え、からだを整体する「セルフボディデザイン」の紹介を通じ 、楽しみながらできるホリスティックなセルフケアライフスタイルを提案する。
整体指導士/生活習慣病予防指導士/ホリスティックセルフケアコーディネーター/ヒーリングフード料理研究家/NPOホリスティック医学協会専門会員・関東運営委員/ナチュラルハイジーン普及協会会員
著書に『40代からの女を上げる整体学 生涯「美しい女性」でいるために』(アスペクト)がある。