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私らしく、美しく(医食同源)。
体の声を聞き 変化に対応する
2014/02/06
体の声を聞き 変化に対応する
私らしく、美しく(医食同源)。
2014/02/06
一井先生:アンチエイジングなんて言葉がありますが、私はアクセプトエイジングと言いたいですね。つまり抗わずに受け入れるということです。年齢とともに衰えることはたくさんあります。動物ですから。でもその経年劣化を受け入れて、胃腸が弱りやすくなったと感じたら、食材や調理法を変えるとか、仕事で無理が続いたと感じたら、休息する日をつくるとか、体の声を聞いて、それに柔軟に対応していく人こそ美しいと。
自分自身を受け入れ、時代とともに変化していくことを楽しめると素敵だなと思いますね。
ノブエ:アンチエイジングをしなきゃと思ってしまいましたが、アクセプトエイジングなんて、なんか目からウロコです。それに体の声を聞いて抗わないなんてうれしくなってきました。
一井先生:体はいろいろなことを訴えかけてきているはずです。それを聞き逃さず、抗わず、体の声を素直に聞き入れるってとても大切なことなんです。
でも、今は情報がたくさん溢れています。たとえば、体はこういう食べ物をほしがっているから食べなくてはと、柔軟にキャッチアップできる人は、季節が変わったら、体が教えてくれるから、それに従えばいいですね。でも、それができず、頭で考えてしまう人はどうしても情報に振り回されがちです。たとえば野菜がいい、ローフード(生の食材を用いた食品あるいは食生活)がいいと聞くと、頑固なまでに貫き通してしまったりします。でも、日本には四季があり、季節がある。冬の寒さが厳しい朝に、本で読んだ「酵素がたっぷりのローフードが一番いいんだ」なんて思い込んで、震えながら冷蔵庫から出したばかりのフルーツだけを食べるなんて、もし体の声を聞くことができていたら、しないと思うんですね。寒いなぁ、体がちょっと温かいお味噌汁がほしいと言ってるなと思ったら、食べたらいいのです。それが柔軟な体と心。体が求めていることだから、それが健康につながるんです。
誤解しないでほしいのは、ローフードがいけないと言っているのではありません。生のフルーツや野菜の酵素を摂取することはとても良いことです。でも、体の声を聞く柔軟さはとても重要だと思うのです。
ノブエ:体が求めるものを好きに食べていいんですねー。
一井先生:“好きに”というと、何でもいいんだ!と思いがちですが、大切なのは、体、つまり腸が求めるものを食べるということです。ストレスなどの影響で、腸ではなく頭が求めているという可能性もありますから。
ノブエ:そうか。頭ではなく、腸ですね。簡単じゃないですね。どうしたら体の声が聞けるようになるでしょうか。
一井先生:できるだけ体を自然な状態に戻すということでしょうか。人間は動物。たとえば、可能な限り太陽とともに暮らすといいと思います。仕事などで昼夜逆転することもあるかもしれないですし、現代に生きていれば、忙しいときは必ずありますよね。でもずーっとそうしているのではなく、忙しい時期を脱したら、睡眠を整える。それから、山に行ったり、海に行ったりして、自然の中で体を使い、気持ちよく体を疲れさせる。そういうことに意識を向けると、体の声が聞こえるようになってくるはずです。体の声が聞こえるようになると、狂いがなくなり、夜にいい睡眠がとれるようになってきますし、そうすると朝、排便があるようになるんです。
ノブエ:いい循環が生まれるわけですね。
一井先生:そう。掛け違えたボタンをひとつ正すと、ひとつひとつ好転していく。意外に体って単純なんです。日々のことは体に直結するんですよ。でもそういう簡単なことが難しくなっているのが現代です。ですから、意識するということが大切なんですね。
ノブエ・ミヨコ:なるほどよくわかりました。今日はありがとうございました。
からだデザイン代表。
からだデザイン代表。
ホリスティック医学の考え方をベースに、人間本来のリズムを大切にした、簡単に始められる無理のない食生活の改善「ヒーリングフード」、筋肉のバランスと気の流れを整え、からだを整体する「セルフボディデザイン」の紹介を通じ 、楽しみながらできるホリスティックなセルフケアライフスタイルを提案する。
整体指導士/生活習慣病予防指導士/ホリスティックセルフケアコーディネーター/ヒーリングフード料理研究家/NPOホリスティック医学協会専門会員・関東運営委員/ナチュラルハイジーン普及協会会員
著書に『40代からの女を上げる整体学 生涯「美しい女性」でいるために』(アスペクト)がある。