緑提灯の輪(国産食材の店)

第六回 金魚(東京都台東区)

2014/04/10

全国各地で緑提灯を掲げる飲食店が日に日に増えています。

国産の農林水産物をカロリーベースで50%以上使用している店で飾ることのできる緑提灯は、日本を元気にするボランタリー活動の象徴です。このコーナーでは、「糀」を使ったオリジナルメニューが楽しめる緑提灯の名店をリレー方式で紹介していきます。

第六回は、大正ロマンの雰囲気が漂う『金魚』さんに伺いました。

緑提灯についてもっと知りたい!→http://midori-chouchin.jp/

ホームの真下に洒落た異空間があった

JR御徒町駅から徒歩ゼロ分、高架下に店を構える『金魚』さん。すぐそばにはアメ横もあって、周囲はいつも賑やかです。

店内は広々とした空間に65席。壁を覆うレンガは大正時代に作られた年代物で、その昔、駅舎の駅長室として使われていた部屋も客席スペースになっています。また、さりげなく飾られている金魚グッズや手書きのお品書き、レトロなポスターなどが粋で落ち着いた雰囲気を醸しだしています。

「女性がひとりで飲める場所をつくりたかったんです。店名の金魚は、たまたま浮かんだ単語で、でもかわいくて一度聞いたら忘れないでしょ。金魚グッズは、すべてお客様からいただいたものです」と話すのは、部長の歌田憲子さん。開店して12年目を迎えるが、女性客の率は一貫して高く、女性を意識したメニューも多い。

「お料理の材料は国産にこだわっています。ちょっと割高でも安全でおいしいものをお出ししたいと、緑提灯を自信を持って掲げています」

歌田さんは長崎県佐世保市出身。五島のアゴ、鹿児島のキビナゴ、宮崎の地鶏、熊本の馬刺しなど、メニューには、ずらりと九州料理が並びます。

飲み物も焼酎が中心で、魔王や川越などプレミアムものを含めて約130種類の品ぞろえ。日本酒やワインと比べるとカロリーが低いことでも評価される焼酎ですが、個性の強い九州料理との相性も完璧です。

糀のドリンクとデザートはシアワセの味がする

高架下の店舗なので、煙がもくもくと出る焼き物はできないハンデはあるけれど、2人の調理長による手作りの煮物や揚げ物のメニューが充実しています。

もつ、ガツ、ハツ、タン、牛すじ。オリジナルの味噌と秘伝タレでじっくり煮込んだ『元祖串煮込み』は、金魚さんの名物料理。島唐辛子を振っていただくと、濃厚な味噌味がさらに際立ちます。

『糀のソーダ割り』『糀のウイスキー割り』『糀のシャーベット』。生塩糀をたっぷり使ったドリンク&デザートのメニューは女性に大人気です。

「糀はお肌のもとになるアミノ酸がたっぷり含まれた天然の栄養剤。赤ちゃんでも安心して食べられます。そのままでもおいしいけれど、炭酸をちょっと足した『糀のソーダ割り』はノンアルコールで飲みやすく、ぐいぐいいけますよ」

ウイスキーを垂らした『糀のウイスキー割り』は、酔いながら栄養補給できる酒飲みにとっては夢のようなドリンク。『糀のシャーベット』は、ちょこっと添えられた梅ペーストの酸味が糀の甘さを引き立てます。

いずれもひと口入れただけで、糀がスーッとからだに吸収されていくような、そんな幸せな感覚に包まれます。

金魚

住所:
東京都台東区上野5-27-7
TEL:
03-3834-0107
定休日:
年中無休