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日本の発酵食 -食卓を飾る“菌未来”-
第四回:ぬか漬け
2014/06/13
第四回:ぬか漬け
日本の発酵食 -食卓を飾る“菌未来”-
2014/06/13
【材料】
塩…120g
水…650cc
<副材料>
粉和からし…40g
梅干し…1、2個
赤唐辛子… 2、3本
昆布…5、6cm
干ししいたけ…2、3個
乾燥大豆…80g
くず野菜…適量
【作り方】
1.ぬかを炒る
ぬかの半量を数回に分け、フライパンや中華鍋を使って、弱めの中火で炒る。底が焦げないようにしっかりと混ぜること。香ばしい香りがしてサラサラとした状態になったら火を止める。残りのぬかは炒らずにそのまま使用する。
↓
2.大豆を炒る
水洗いした大豆を強めの中火で炒る。ぷつぷつという音が立ち、表面が軽く焦げてきたら火を止める。
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3.材料を合わせる
大きなボールや寸胴鍋に、ぬか、塩、粉和からし、大豆を入れる。
↓
4.水を入れる
水を一気に加える。
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5.混ぜ合わせる
混ぜ残しがないように底からしっかりと手で混ぜ合わせ、握るとほろっと崩れるくらいの固さにする。固い場合は水を足すといいが、後で野菜の水が出てくるため固めにしておくこと。
↓
6.残りの副材料を入れる
保存容器に移し、干ししいたけ、昆布、梅干し、種を抜いた唐辛子を加える。
↓
7.くず野菜を入れる
ぬかの中にくず野菜を埋め込む。
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8.常温で置いておく
平らにならし、常温で熟成させる。翌日からぬか床を混ぜ返し、くず野菜から水分が出て乾いたら1~2日おきに取り替える。くず野菜を食べてみて、ぬか漬けの味になってきたらぬか床の完成。通常1~2週間かかる。
【注意点】
※副材料はぬか床にうまみや風味を加えるダシのような存在。すべてを入れる必要はないが、和からしや唐辛子は殺菌や防虫効果があるため入れたほうがいい。このほか、山椒の実や煮干し、かつお節などを加えてもOK。
※くず野菜は乳酸菌の働きを促し、発酵するために必要なもの。キャベツの切れ端やにんじんの皮やヘタ、リンゴや柿の皮など、基本的には何でもよいが、なすの皮など苦みやアクのあるものは避けたほうがいい。
※ぬか床の保存容器はホーローかプラスチック製の容器がおすすめ。手入れがしやすいよう、ゆとりのあるサイズを選ぶこと。
※水分がたくさん出てきたら、ぬかを足したり、干ししいたけなど水を吸う副材料を加えるといい。酸味が出すぎた場合は、市販されている「ぬかみそからし」を足すとまろやかになる。
【材料/作り方】
キャベツ…芯の部分と葉の部分を分けて漬ける。
漬け時間3~6時間
みょうが…そのまま漬ける。漬け時間3~6時間
きゅうり…苦みのあるヘタ部分を切り落とし、漬ける。
漬け時間3~6時間
かぶ…好みで皮をむき、塩少々をもみ込んで漬ける。漬け時間6~9時間
セロリ…筋を取り、適度な大きさに切って漬ける。漬け時間6~9時間
にんじん…好みで皮をむき、塩を少々もみ込む。大きい場合は縦半分に切って漬ける。漬け時間8~12時間
なす…ところどころ皮をむき、塩少々をもみ込んで、大きい場合は縦半分に切って漬ける。
漬け時間8~12時間
※漬け時間は目安。季節によっても異なる。
※ぬか床から出したら、ぬかを洗い流し、食べやすい大きさに切って食べる。
【材料】(2人分)
ぬか漬け(きゅうり、にんじんなど)…適量
豚ロースもしくはバラ肉の薄切り…6~8枚
塩、こしょう…適量
油…適量
【作り方】
ぬか漬けを7cm程度の長さの細切りにする。
肉を広げて塩こしょうをふり、①を束にして巻きつける。
フライパンに油を中火で熱し、転がすように焼く。
暮らし家
暮らし家
パタンナーを経て、料理や縫い物を通じて心地良い暮らしを提案する暮らし家に。
現在、書籍や雑誌などで活躍。『チルチンびと』(風土社)では『日々まめまめしく。』を連載。著書に『発酵食をはじめよう』(文芸春秋)など