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和食の楽しみ方入門
優雅で便利な懐紙のすすめ
2014/10/10
和食の楽しみ方入門
2014/10/10
昔の人は着物の懐に入れたそうですが、現代では “普段から懐に”という人は少ないかもしれません。洋服の場合は、「懐紙入れ」に入れて、かばんの中に持ち歩くのがおすすめです。上質なティッシュとして、ささっとメモ帳代わりに、ちょっとしたお返しの包みにと、幾通りでも使うことができます。
お客様にお料理をお出しするのに、料理店の箸袋がいまひとつ……なんてときや、お借りしていた少額のお金をお返しする時なども、懐紙があればとてもスマートです。
また、「懐紙でつくる簡単なポチ袋を覚えておくと便利です。小銭をお返ししなくてはならないときや、代わりにお願いしていた品物の代金をお渡しするときなどに、大げさでなく、上品にお金をお渡しすることができますよ」と久保さん。
<ぽち袋の折り方>
「のせる」「包む」「拭く」「書く」。
さまざまなシーンで活躍してくれそうな懐紙。和食をいただくときはもちろん、ちょっとしたパーティや普段のお出かけの際など、いつでも取り出すことができるよう、身につけてみませんか。 きっと「持っていてよかった」「便利だな」と実感できる機会があるのではないでしょうか。
風呂敷同様、ひとつで幾通りもの使い方ができる懐紙は、日本文化が育んだ素晴らしい道具です。ぜひこの懐紙の美しさと、合理性を実感してみてください。
料理研究家
料理研究家
料理好きが高じて、高校生の頃から京都の老舗料亭「たん熊北店」にて学ぶ。同志社大学英文学科を卒業後、辻調理師専門学校に入学。調理師免許、ふぐ調理免許を取得。辻調理師専門学校出版部を経て、東京の出版社で料理書の編集に携わった後、独立。
現在は、料理製作、スタイリング、レストランのメニュー開発、テーブルコーディネート、編集など、食に関してジャンルを問わず精力的に活動中。
著書に『美しい盛り付けの基本』(成美堂出版)、『美しい一汁二菜 ―「おいしい」と「きれい」には理由がある』(河出書房新社)『きちんと、野菜の小鉢 ちょっとしたコツで「もう1品」がぐっとおいしくなる!』(河出書房新社)、『きちんと、おいしい昔ながらの料理』『旬の味手帖秋と冬』(ともに成美堂出版)などがある。