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緑提灯の輪(国産食材の店)
第九回 Daichi & keats(東京都千代田区)
2015/02/05
第九回 Daichi & keats(東京都千代田区)
緑提灯の輪(国産食材の店)
2015/02/05
全国各地で緑提灯を掲げる飲食店が日に日に増えています。
国産の農林水産物をカロリーベースで50%以上使用している店で飾ることのできる緑提灯は、日本を元気にするボランタリー活動の象徴です。このコーナーでは、「糀」を使ったオリジナルメニューが楽しめる緑提灯の名店をリレー方式で紹介していきます。
今回は、自家製糀を国産食材に合わせている「Daichi & keats(ダイチ・アンド・キーツ)」さんに伺いました。
緑提灯についてもっと知りたい!→http://midori-chouchin.jp/
オフィス街の地下に現れる農園風の佇まい。
「Daichi & keats」は、有機食材宅配のパイオニア「大地を守る会」が、雑穀的ライフスタイルブランド「keats」と手を組んで開いたお店。”農園カフェ&バル”として、ビジネスマンのメッカ、東京丸の内に店を構えて、ランチタイム(11:00~14:30)からティータイム(14:30~17:00)を経てディナータイム(17:00~23:00)まで、近隣を忙しく行き来する人々にほっと一息つける空間とおいしい食事を提供しています(日祝は、11:30~16:00)。
料理長の中嶋知行さんは、この道20余年の大ベテラン。新鮮な有機野菜や厳選した国内産食材をヘルシーに調理しています。
下の写真は、レタス・グリーンリーフ・水菜・にんじん・きゅうり・かぶ・れんこんなど10数種類の有機野菜で彩られた<大地を守る会 農園サラダ>。朱色のドレッシングは、中嶋さんオリジナルのトマト糀ドレッシング。
「乾燥糀にミニトマトと塩を加えます。水分はトマトから出るので水は足しません。発酵を促すために常温で保存して約1週間、夏場は4~5日で、ほどよいこなれ具合になります」
口当たりを滑らかにするためにオリーブオイルを加えて特製ドレッシングのできあがり。トマトの甘味と酸味が溶け込んだドレッシングは、うま味の強い有機野菜にぴったりでした。ちなみに、発育豊かで元気な有機野菜に負けないように、ドレッシングの塩加減はやや多めにしているとのことでした。
<国産鶏モモ肉の塩糀焼き>は日替わりのディナーやランチで提供される人気メニュー。
「乾燥糀と塩と水」でつくったオリジナル塩糀をモモ肉に塗り込んでひと晩。発酵の力で肉はやわらかくなって、味も深みを増します。
「ポイントは糀の量と焼き時間。食材の重さの1割を目安に糀をつかっています。たとえば、200gの肉に対しては、20gの糀です。糀の量が少ないと薄味に、多すぎると味が濃くなりすぎてしまいます」
肉を焼くときは、低めの温度で長めの時間。塩、こしょうの調味料で焼く要領では、糀が焦げついてしまいます。
「糀は食材のおいしさを引き出してくれます。そして、肉でも魚でも身がやわらかくなるので、お弁当にも適していると思います」
調理後、時間がたって冷めても肉や魚の身はやわらかいまま。お弁当がいっそうおいしくなること間違いありません。先の糀ドレッシングに関してもトマトだけでなく、レモンなど水分の多い果物や野菜でも代用できるそうです。糀は料理の幅と可能性をぐっと広げてくれます。