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ダイズラボのある生活
日本の郷土料理再発見!「じゃじゃ麺」とは?
2016/01/25
日本の郷土料理再発見!「じゃじゃ麺」とは?
ダイズラボのある生活
2016/01/25
盛岡市内に3店舗を構える「白龍(パイロン)」の創業者である高階貫勝さんが、第二次世界大戦前に中国東北部(旧満州)で食べた「炸醤(ジャージャー)麺」が忘れられず、自ら再現したことに端を発する盛岡の「じゃじゃ麺」。
うどんのような小麦麺に、甘くない肉味噌、キュウリなどをトッピングした汁なし麺で、60年以上の長きにわたり、麺好きの盛岡市民に愛され続けてきました。その味が全国から注目を浴び、現在では40軒以上の店で提供される郷土料理に。今や冷麺、わんこそばと並んで盛岡三大麺として知られるようになりました。
ジャージャー麺というと、日本では中華麺に甜麺醤を使った甘い肉味噌を合わせたものが一般的ですが、当時中国東北部で食べられていた炸醤麺は、うどんのような小麦麺に、甘くない塩気の強い肉味噌を合わせたものでした。
今回話をうかがった白龍の店長・佐々木直美さんによると、じゃじゃ麺の元祖である白龍では、豚肉とシイタケ、ごまに、赤味噌を合わせ、その他約15種類の食材を加えた手製の肉味噌を使用しているそうです。
「肉味噌の味が、その店のじゃじゃ麺の味の決め手になります。うちでは肉味噌を毎日手作りしていますが、できあがってすぐの肉味噌にはまだ角があるため、少なくとも1週間は寝かせ、味にまるみを出してから使用しています。この味噌は初代が考案したレシピを受け継いでいますが、他では絶対に真似できない味だと思っています」
「チータンお願いします」
食べ終わったお皿を手にして、常連客が口にするその言葉。初めての人には不思議な光景に映りますが、チータン(正式にはチータンタン)とは、じゃじゃ麺のシメに飲むスープのことを指します。じゃじゃ麺を食べ終わったお皿に生卵をといてお店の人に渡すと、麺のゆで汁と肉味噌少量、ネギを投入してスープに仕上げてくれるのです。
その昔、店主さんが少し体調の悪いときなどに飲んでいたものを、常連客が「飲ませてほしい」と頼んだのが始まりで、だんだんと伝わり、じゃじゃ麺に欠かせない存在に進化したのだそうです。食べ方にも特徴があるので、順を追って紹介していきましょう。
①
まずは肉味噌とトッピングのキュウリ、ネギ、麺をよく混ぜます。毎朝すりおろすショウガがたっぷり添えられているので、こちらも味をみながら、お好みで混ぜて、いただきます。
②
好みに応じて、酢、ラー油、ニンニクなどの調味料を加えます。疲れているときはニンニク多め、辛いのが好きな方はラー油多め、夏は酢多めなど、自分好みの味に仕上げてください。
③
麺を食べ終わったら、卓上の生卵をひとつ割り入れます。少々具を残しておくのもいいですが、その場合は具を端に寄せて生卵を割り入れるスペースを作ります。
④
生卵をとき、「チータンお願いします」と声をかけましょう。このとき、卵と他の具を混ぜ合わせないよう気をつけます。卵の温度が下がってしまい、ゆで汁を注いだときに卵がうまく固まらないことがあるそうです。
⑤
肉味噌を追加してくれるので、スープとよく混ぜてから、いただきます。レンゲは使わず「ズズっ」と飲むのが、ツウの飲み方。
肉味噌たっぷり、野菜たっぷり、薬味もたっぷりで、一度食べたらクセになるじゃじゃ麺。まさに盛岡市民のソウルフードです。
[Data]
白龍 本店(パイロン ホンテン)
住所:岩手県盛岡市内丸5-15
Tel:019-624-2247
営業時間:月~土曜9:00~21:00(L.O.20:40)、日曜11:30~18:45
定休日:なし
「ダイズラボ 大豆のお肉ミンチタイプ」をひき肉がわりに使って肉味噌にアレンジ。干し椎茸の戻し汁を使い、うまみをしっかりとじこめたピリカラの肉味噌に。
[材料(2人分)]
うどん・・・2玉
キュウリ・・1/2本
ダイズラボ 大豆のお肉ミンチタイプ・・・1袋
玉ネギ・・・1個(小さめ)
干し椎茸・・・2個(戻しておく)
ニンニク・・・2片
ショウガ・・・1片
(調味料)
干し椎茸の戻し汁・・・100cc
赤味噌・・・大さじ3
豆板醤・・・大さじ1
砂糖・・・大さじ1
酒・・・大さじ1
練りゴマ・・・大さじ1
ごま油・・・大さじ2
[作り方]
【1】ショウガ、ニンニク、玉ネギ、干し椎茸を荒みじん切りにする。
【2】鍋に油(分量外)を入れ強火で熱し、[1]を入れ炒め、香りが出たら大豆のお肉を入れる。
【3】[2]に調味料を加え、弱火にし、とろみがつくまで、焦げないよう木べらで鍋底からまぜる。
【4】麵を茹で、水で洗い、水気をよく切りお皿に盛る。分量外のごま油を少したらし、肉味噌をかける。好みで白髪ネギを添えてもよい。