暮らしの中の、小さな知恵

下ごしらえが、あるだけで。~肉・魚編~

2016/03/22

料理研究家として忙しい日々を送りながら、5歳の娘さんの子育て中でもある、みないきぬこさん。
「娘が大きくなり、大人と同じ料理も食べられるようになってから、食事の準備がだいぶラクになりました。毎日のごはんは、和食が中心。やっぱり日本人ですし、おだしの味はちゃんと伝えたいなぁって。それに、味噌や醤油など、昔ながらのシンプルな調味料でいただく料理は、美味しいですよね」
調味料がシンプルな分、大事にしているのが下ごしらえ。肉や魚は買った当日にパックから取り出して、ペーパーなどで水分を拭き取ったら、軽く塩を振っておくのだとか。
「塩を振るだけで食べた時の旨味が違いますし、食感もしっとりします。パックのままだと、買った翌日には水分が出て色が変わってしまうけれど、塩をすることで日持ちをさせる効果も。塩を振った後、空気に触れないようにしっかりラップをすれば、肉や魚を美味しく保存できますよ」

アレンジしやすい下ごしらえが、日々の食卓を豊かに。

作る料理や目的が決まっているなら、それに合わせた下ごしらえを済ませておくことも、ごはん作りがスムーズになるアイデア。
「例えば、豚の厚切り肉なら味噌漬けに、魚なら塩糀漬けに。他にも、醤油やにんにく、ハーブなどを使って、下味をつけておきます。しっかり下味をつけておけば、ラップをしなくても、清潔な保存容器に入れるだけで十分。豚肉の味噌漬けひとつでも、まだ小さい娘には食べやすい大きさに切って野菜炒めにできるし、肉が好きな主人にはそのまま食べ応えのあるソテーにできますよね。アレンジが利くように下ごしらえをしておくと、家族みんなのリクエストに応えられると思います」
そんなみないさんが教えてくれたのが、肉と魚の下ごしらえと、それぞれの下ごしらえをアレンジしたレシピ。忙しい日でも家族に笑顔をもたらすお役立ちメニュー、ぜひ活用してみて。

みないきぬこさんの下ごしらえ&アレンジレシピ~肉編~

<豚肉の甘味噌漬け>

味噌ベースの調味ダレに漬け込んだ豚肉は、旨味が凝縮し、肉質も軟らか。そのまま焼くだけでも、白いごはんにぴったりの食卓の主役に!

[材料](作りやすい分量)
豚肉(とんかつ用)…120g×3枚
ダシ昆布(5×5cm)…1枚
(a)
味噌(プラス糀 無添加 糀美人)…50g
酒、醤油、みりん、砂糖…各大さじ1
りんご(すりおろし)…30g
ショウガ(すりおろし)…大さじ1/2

[作り方]
【1】豚肉は筋切りをする。ダシ昆布はさっと濡らして軟らかくし、細切りにする。
【2】保存容器に【1】と(a)を合わせて漬け込み、10分から一晩おく。
【保存期間】冷蔵で4~5日保存可能。

●アレンジのコツ
味噌が焦げやすいので、そのまま食べる時は油を引いたフライパンにのせ、弱火でじっくり焼くのがコツ。小麦粉や片栗粉をまぶし、カラッと揚げても美味しい。

●豚肉の甘味噌漬けをアレンジ

<味噌漬けの野菜炒め>

細切りにした豚肉の甘味噌漬けを野菜と炒めて、栄養もボリュームもあるおかずに。豚肉に下味がついているから、少しの塩で味が決まり、調理も簡単!

[材料](2人分)
豚肉の甘味噌漬け…1~2枚
キャベツ…3枚
黄パプリカ…1/2個
スナップエンドウ…6本
サラダ油…小さじ1
塩…少々

[作り方]
【1】豚肉の味噌漬けは1.5cm幅に、キャベツは一口大に、パプリカは細切りにする。スナップエンドウはへたと筋を取る。
【2】フライパンに油を中火で熱し、豚肉の味噌漬けを入れて炒める。野菜を加えて炒め、水(大さじ1~2)を回し入れたら、塩で味を調える。

●下ごしらえに使ったのは、こちらの味噌

<プラス糀 無添加 糀美人>

『プラス糀シリーズ』の人気商品。100%国産米を使用した無添加味噌。米糀を贅沢に使い、味噌本来の甘みと奥深い旨味が楽しめる。プラス糀 無添加 糀美人

みないきぬこさんの下ごしらえ&アレンジレシピ~魚編~

<サーモンの塩糀ハーブ漬け>

素材の旨味を引き出す調味料・塩糀と、華やかな香りを添えるタイムを生鮭と合わせて。和食にも洋食にも自在にアレンジできる、扱いやすさも魅力。

[材料](作りやすい分量)
生鮭…4切れ
タイム…2枚
(a)
プラス糀 生塩糀…大さじ3
にんにく(すりおろし)…小さじ1/2
こしょう…少々

[作り方]
【1】鮭は一口大に切る。タイムは葉を摘む。
【2】保存容器にすべての材料を合わせて漬け込み、10分から一晩おく。
【保存期間】冷蔵で3~4日保存可能。

●アレンジのコツ
そのままフライパンでソテーする他、小麦粉と卵、パン粉をつけてフライに、魚介類と一緒にアクアパッツァ風の蒸し煮に。ピザ生地の上にのせて焼くのもおすすめ。

●サーモンの塩糀ハーブ漬けをアレンジ

<サーモンフライ>

下ごしらえしたサーモンを春巻きの皮で包み、揚げ焼きするだけのお手軽アレンジ。爽やかでスパイシーなバジルの香りが、アクセントに。

〔材料〕(作りやすい分量)
サーモンの塩糀ハーブ漬け…一口大に切ったもの12切れ
春巻きの皮…3枚
バジル…12枚
揚げ油…適量
ベビーリーフ…適宜

[作り方]
【1】春巻きの皮は、1枚を4等分に切る。
【2】春巻きの皮1枚にバジル1枚、サーモン1切れをのせて包む。残りも同様に包む。
【3】フライパンに揚げ油を2~3cmほど中火で熱し、【2】の巻き終わりを下にして、両面がきつね色になるまで揚げ焼きする。ベビーリーフと共に、器に盛る。

●下ごしらえに使ったのは、こちらの塩糀

<プラス糀 生塩糀>

素材の味を引き出す生タイプの塩糀。自然の旨味がある万能調味料で、煮物や和え物、炒め物など、塩の代わりに使えば、ワンランク上の美味しさに。プラス糀 生塩糀

料理研究家

みないきぬこさん

料理研究家

みないきぬこさん

女子栄養大学卒業後、料理研究家・枝元なほみ氏のアシスタントを経て、2007年に独立。雑誌、テレビ、広告などで活躍する他、ケータリングなどの活動、女子栄養大学では非常勤講師として講義も行っている。
著書に『はじめてのストウブ 素材別シンプルおいしいレシピ』(池田書店)。最新著書『ひとり暮らしごはん』(主婦の友社)が発売中。