菜月の発酵ラブレター♡

Vol.3 春の発酵レシピ!酵素玄米を使った
「桜色の甘酒」&甘酒のおいしい飲み方

2018/03/26

Vol.3 春の発酵レシピ!酵素玄米を使った「桜色の甘酒」&甘酒のおいしい飲み方
Vol.3 春の発酵レシピ!酵素玄米を使った「桜色の甘酒」&甘酒のおいしい飲み方

女優・モデルとして活動するかたわら、“発酵マイスター”として発酵食にまつわる活動を精力的に行っている菜月さんの連載第3回。今回は、春らしさ満開な「桜色の甘酒」のレシピを紹介してくれました。甘酒のおいしい飲み方や飲むタイミングなども提案しますよ!

甘酒づくりは難しくない!

甘酒は、“飲む点滴”といわれているほど栄養豊富なドリンク。私も発酵に目覚めたころから、お味噌にお醤油、ぬか床づくりと、“発酵の階段”を登っていく中で甘酒を作るようになりました。それ以来、私の冷蔵庫に必ず保存してあるもののひとつです。

甘酒を自分で作るのは難しそうと思う人もいるかもしれませんが、実はとっても簡単なんですよ。専用の機械や炊飯器を使わなくても大丈夫。ここでご紹介するのは、私がいつも作っているレシピです。今回は春ということで、酵素玄米を加えてピンク色のかわいい甘酒にしてみました。

  • [材料]
    生麹100g(固まっていたらよくほぐしておく)
    酵素玄米25g
    60℃のお湯200ml(麹と酵素玄米がひたひたに浸る程度)
  • [作り方]
    1. 容器(陶器やガラス瓶など何でもOK※)にすべての材料を入れて混ぜ、約4時間保温する
    ※清潔な容器をお使いください。

…たったこれだけで甘酒の完成です。ただ、保温しているあいだに麹が水分を吸うので、水面から麹などが顔を出してきたら、再びひたひたになるくらいまで60℃のお湯を継ぎ足してください。

ラベンダーを浮かべて見た目も美しく!

基本は「60℃」…温度管理は気を付けて!

作った甘酒の保温の仕方にはちょっとしたコツがあります。材料を入れた容器は、そのままだとだんだん冷めていきます。ですから、材料を入れたら容器ごとバスタオルやフリースなどで包んでください。そして、2時間ぐらいしたらいったん容器を取り出し、湯煎で再度60℃くらいに温めてから、またバスタオルなどで包みます。そのまま2時間置き、味を見て甘くなったら完成です。

甘酒は、温度が低すぎると発酵が進まないし、逆に高すぎると酵素が動かなくなって甘くなりません。そのため、温度だけは気を付けてください。完成した甘酒は、そのままだと麹やお米の粒が残っているので、すり鉢やフードプロセッサーでそれを細かく砕くと飲みやすくなります。

玄米やフルーツを使って栄養をさらにプラス!

今回は麹と発酵玄米で作りましたが、もちろん麹だけでも構いません。また、酵素玄米の代わりに、玄米や白米を入れても大丈夫です。麹だけだとすっきりとした甘さで、お米を入れるとより甘みを感じる甘酒になります。

今回は春のメニューということで、酵素玄米で桜色にした甘酒をご紹介しましたが、私はその時々で、麹だけの甘酒や、酵素玄米などのお米を入れた甘酒を作っています。中でもお米、特に玄米を使った甘酒がおすすめ。麹だけで手づくりした甘酒も、ビタミンB群や食物繊維、オリゴ糖、アミノ酸といった栄養素がたっぷり入っていますが、玄米を入れるとミネラルなどの栄養素がプラスされるんですよ。

また、私がよくするのは、出来上がった甘酒にフルーツを入れて食べること。甘酒とフルーツって、意外ですよね。甘酒で足りないビタミンCを補給しようと思ったときに、試しにフルーツを入れてみたのですが、これが大正解!入れるフルーツは好きな物で構いません。より甘みも増して、まるで“食べる甘酒”のようにモリモリ食べられます。

ハーブやスパイス、豆乳、お酒とも相性◎!
甘酒が苦手な人も飲みやすく

甘酒の味が苦手という人、意外と多いと思うんですよね。実は私も、そのままの甘酒は得意ではないんです…。

なので、ラベンダーやカルダモンといったハーブを入れたり、豆乳やヨーグルトで割ったりして、いろいろな飲み方をしています。私のお気に入りは「チャイ風甘酒」。濃いめに淹れた紅茶に甘酒を入れ、さらにシナモンなど、お好みのスパイスを入れると、チャイのような味わいになっておいしいんですよ。

さらに、お酒を甘酒で割ればカクテルにもなります。それこそ、チャイ風甘酒にラムを足してもいいですね。また、甘酒と同じく麹菌を使った日本酒とは相性抜群!甘酒で割ることでアルコール度数も下がるので、お酒がそれほど強くないという人でも楽しめると思います。お花見のときなどは魔法瓶に甘酒を入れて持っていけば、即席のホットカクテルが作れますよ。

桜色の甘酒と日本酒のカクテル

「おいしい」だけではない、甘酒を飲む利点

私の場合、甘酒は飲みたいときに、飲みたい分だけ作ることがほとんどなのですが、時には多めに作って冷蔵庫で保存しています。保存期間は1週間程度。甘酒は数日経つと味が少し落ち着いてくるので、お料理の際にお砂糖の代わりに使ったり、後半になって酸味が出てきたら、その酸味を活かしてドレッシングにしたりしています。その都度、甘酒を作るのが面倒という人は、まとめて作って、使いやすいように小分けにして冷凍してもいいでしょう(保存期間は1、2ヵ月程度)。解凍は常温か湯煎で行いますが、温めすぎてしまうと菌が死んでしまうので、作るときと同じく温度は60℃以上にならないよう気を付けてください。

手づくりの甘酒を飲むタイミングに決まりはありません。私も、朝から糖分をとってシャキッとしたいときは朝飲みますし、健康的にお肌の調子や腸内を整えたいときは夜、寝る前に飲んだりします。もっといえば、「体が欲するとき」というのがあるんですよ。

女性の場合、生理時に甘い物を欲する方も多いと思いますが、そんなときは甘酒で代用しています。体が発する「甘い物が欲しい」は、マグネシウムやビタミンが足りてない証拠だといわれています。甘酒なら、甘さも、体に必要な栄養分もとれるので一石二鳥です。

もちろん、甘酒を飲む利点は女性だけに限ったことではありません。手づくりの甘酒にはアミノ酸が豊富に含まれているので、スポーツの後に1杯飲むと筋肉疲労を軽減してくれるそうです。また、ビタミンB群も多いので、体の疲労ケアにも効率的。江戸時代には、武士がお酒を飲む前に甘酒を飲んでから飲み屋さんに出掛けたなんていう話も残っているくらいなんですよ。

手づくりの甘酒は、そのおいしさはもちろん、保存料などを使わずに、自分でこだわりの材料や味をつくることができます。使う麹を変えれば味も変わってくるので、いろいろな麹で試して、自分好みの甘酒を楽しんでくださいね。

菜月(なつき)

菜月(なつき)

菜月(なつき)

1981年生まれ。1995年にNHK「中学生日記」で女優デビュー。2000年より名古屋で本格的に芸能活動を開始し、2011年に上京。女優・モデルとして活動しながら、2012年にファスティングマイスターと発酵マイスターの資格を取得。2016年に初の個展「田中菜月発酵展『醸し、醸され~春うらら♡』」を開催、同年よりワークショップ「Natsuki’s HaCcOoo Lab」をスタート。飲食店の発酵メニュー・商品開発なども行っている。

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