食の哲学。

美腸カウンセラー®・田和璃佳さんが伝授!
元気になる腸活とは?

2019/12/17

美腸カウンセラー®として美腸活サイト「インナーケアラボ」を主宰しているほか、セミナーや個別カウンセリングで腸の改善に取り組んでいる田和璃佳さん。田和さんが“美腸”に目覚めたのは、ご自身の経験がきっかけだったといいます。

また、近年ブームとなっている“腸活”に対しても、本当の意味での腸活になっていないと感じるところもあるのだとか。

そこで今回は、田和さん自身の体験をもとに、腸活について詳しく教えていただきました。

便通は月3回…
便秘に悩まされていた過去

肌の美しさに加え、すらりとしたスタイルが印象的な田和璃佳さん。しかし、以前はひどい便秘に悩まされていたといいます。

「便通があるのは1週間から10日に1回という生活を、小学生のころから続けていました。それが当たり前だったので、自分はこういう体質だと思っていたんです。でも、腸内研究の第一人者である医学博士の藤田紘一郎先生にお会いした際に、『田和さん、それは異常だよ』と言われまして…(苦笑)。それで、藤田先生による『腸活×菌活』を実践したところ、本当に便秘が改善したんです」

それによって、体にも次のような変化が現れたそう。

「便秘のときは何をしてもやせませんでしたが、きちんと出るようになるとやせやすくなったんです。さらに、肌トラブルもなくなりました。それから、精神的にすごく落ち着くようになりました。というのも、藤田先生によれば、“脳腸相関”といって、脳と腸には密接な関係があるんだそうです。

幸せホルモンと呼ばれるセロトニンは、脳ではなく腸で作られ、それが脳に運ばれ、精神的な落ち着きを生みだすのだそうです。腸が“第2の脳”と呼ばれるのはそのため。ほかにも、ビタミンが作られるので美肌になったり、さらに免疫力が上がったりするなど、便秘の解消をきっかけに肉体的にも精神的にも良くなったのは、腸内環境が整ってきたからなんだろうなと実感しました」

20年前からヘルスケア業務に携わってきた田和さんですが、みずからの経験から腸の大切さを痛感。このことをきっかけに、現在は美腸カウンセラー®として活動中です。

正しいやり方で腸活を
心掛けることが大切

近年、腸活をしている方が増えています。けれども、田和さんは「本当に正しいやり方で腸活をされている方は少ない」と言います。

腸活というと、「発酵食品や食物繊維をきちんと食べること」というイメージが一般的ですが、田和さんによると「それだけでは不十分」とのこと。それはどうしてなのでしょうか。

「腸内フローラという言葉を一度は聞いたことがあると思います。でも、それが何かって言われたら、意外と知らない人が多いんですよね。実は、この腸内フローラこそ、腸活のキーとなる存在なんです。

腸内フローラは腸の中に生息している細菌のことで、顕微鏡で腸内を見るとお花畑のように見えることから名づけられました。“菌”と聞くと殺菌しなきゃというイメージがわくかもしれませんが、腸内フローラはたくさんの種類の菌がいることのほうが大切なんです。それがあって初めて、摂取した発酵食品がおなかの中で発酵し、腸内環境を整えてくれるんです」

そんな腸内フローラと発酵食品の関係を、田和さんは植物に例えて、さらにわかりやすく教えてくれました。

「葉っぱが生い茂ったり、花が咲いたりするのは、根や土がしっかりしているからですよね。腸内フローラと発酵食品の関係もそれと同じで、発酵食品はあくまでも枝葉の部分。きれいな花を咲かせるには、土壌となる腸内フローラが整っていることが大切なんです。

もちろん、発酵食品を食べるだけで作用がないわけではありませんが、腸内フローラが整っているのといないのとでは、その作用に大きな差が出てしまいます。」

腸内フローラを
整えるコツとは?

では、腸内フローラを整えるためには、どんなことをすればいいのでしょうか。

「腸内にはおよそ200種類の菌がいるといわれていて、それらのバランスがとれていることが理想です。そのため、納豆やヨーグルトなど、ある一定の菌だけに偏って摂取したのでは腸内フローラのバランスが崩れてしまい、腸内環境の改善にはつながりません。多種多様な菌を摂取することを心掛けてほしいと思います。」

しかし、田和さんによると、さまざまな菌を摂取すること以前に、知っておくべきことがあるといいます。それは「私たちは生活の中でみずから腸内フローラを殺している可能性がある」ということ。

「例えば、インスタント食品やコンビニのお弁当に含まれる添加物や保存料、薬に含まれる抗生物質、除菌・殺菌・抗菌グッズといったものは、体に入ることで腸内フローラを殺してしまいます。なので、そういった物をゼロは無理でも、極力とらないようにすることが大切です。

こうした日常生活で見直すべきことを行うのが、腸活の第1ステップ。発酵食品を食べることは、その次のステップになるんです」

腸内フローラを整える
極上レシピを紹介!

ここからは、腸内フローラを育てるレシピについて教えていただきましょう。

「腸活に効果的なのが酢キャベツです。これは、キャベツをお酢で漬けた物で、元々は藤田先生のご考案になるのですが、今回はそれをより食べやすくした『温酢キャベツ』という私オリジナルのレシピをご紹介します」

【腸活×菌活/おなかレシピ】温酢キャベツ☆オリジナルの基本レシピ

キャベツには食物繊維が含まれています。これをレンジで温めることで、食べやすくなります。また、リンゴ酢に含まれる酢酸菌は、別名“やせ菌”と呼ばれています。藤田先生によると、酢酸菌は腸の中で短鎖脂肪酸を産生してやせやすい体を作るほか、腸内のバリア機能を整えてくれるなど、さまざまなプラスの作用が期待できるそうです。

田和さんはこの温酢キャベツをベースに、塩昆布やツナ、コーンを加えるなど、アレンジしながら毎日食べているのだそう。

「冷蔵庫で保存もできますが、するする食べられるので、我が家では半玉で作っても残らないくらいです(笑)。最初は作るのも面倒くさいかもしれませんが、だんだん腸が欲しがるようになりますよ。
私はこれで便秘が解消されました。ぜひ続けてみてくださいね!」

田和璃佳(たわりか)さん

田和璃佳(たわりか)さん

美腸カウンセラー®。日本成人病予防協会認定の健康管理士で、美腸活サイト「インナーケアラボ」を主宰。腸内研究の第一人者である、東京医科歯科大学名誉教授の藤田紘一郎先生監修のもと、美腸に関するセミナーやカウンセリング活動などを幅広く展開中。