Discovery!発酵パワー

砂糖の代わりに糀甘酒を!
料理研究家・あまこようこさんの新提案

2020/10/22

砂糖の代わりに糀甘酒を!料理研究家・あまこようこさんの新提案
砂糖の代わりに糀甘酒を!料理研究家・あまこようこさんの新提案

メニュー開発やテレビ番組の料理制作など、多岐にわたって活躍するフードコーディネーター・料理研究家のあまこようこさん。マルコメのサイトでもさまざまなレシピを紹介しています。そんなあまこさんが、東京農業大学の前橋健二教授とともに、20207月に上梓した砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案は、簡単に作れておいしいだけでなく、健康的な栄養も整うレシピが多数紹介されていることで話題を呼びました。
そんなあまこさんに、マルコメ株式会社・広報宣伝課の多和彩織が、糀甘酒の魅力と糀甘酒を料理に使うメリットについてお話を伺いました。

飲み続けることで糀甘酒の
健康作用を実感した

多和:あまこさんは砂糖の代わりに糀甘酒を使うという提案という本を上梓されましたが、糀甘酒に対して、元々どのような印象をお持ちでしたか?

あまこさん(以下、あまこ):糀甘酒は、たまに飲むことはあっても、そこまで存在を意識することはなかったというのが正直なところでした。でも、あるときお仕事がきっかけでマルコメの「プラス糀 糀甘酒」の豆乳ブレンドを飲んだところ、そのおいしさに感激して…。
それから飲み続けてみたところ、3日目あたりから腸の調子がスムーズになっていくのを実感したんです。スタッフもいっしょに飲んでいたのですが、皆同じような変化があったんですよ。糀甘酒って、やっぱり発酵食品なんだなぁと、あらためて身に染みて感じた出来事でした。

フードコーディネーター・料理研究家のあまこようこさん。

多和:糀甘酒は、古くから健康に良いということで「飲む点滴」といわれるくらい、栄養が豊富なことで知られています。糀甘酒に含まれる成分はブドウ糖のほか、ビタミンや食物繊維、オリゴ糖など350種類以上。しかも、砂糖は使っていないのにきちんと甘さがありますし、アルコールも0%です。弊社では、2014年から「プラス糀 糀甘酒」を発売していますが、ナチュラルで体にいい物という意味では、一石二鳥の商品だと思います。

あまこ:それに加えて、アレルゲンもないんですよね。「アルコール0%」「アレルギー物質なし」とパッケージに明記できるのもすごいと思います。

多和:糀甘酒はあくまでも飲む物で、料理に使うイメージがないという方も多いようですが、あまこさんは以前から料理に使われていましたか?

あまこ:自分が飲み始めてからですね。自宅で、煮込み料理やお味噌を使った料理をよくするんですけど、ある時、「白味噌の代わりに糀甘酒を入れてもいいのではないか」と、ふと思ったんです。
私は関西出身なので、正月のお雑煮など白味噌にはなじみがあるものの、普段の料理だとそれほど使う機会がありません。保存できる期間も短いので、どうしたらいいかと考えていたところ、「代用できる物があった!」みたいな(笑)。

多和:糀甘酒は、飲む以外に発酵甘味料として使ってもらいたいですよね。あまこ先生にそう言っていただけるとうれしいです。

発酵甘味料として使う
糀甘酒の魅力とは?

あまこ:著書のタイトルどおり、砂糖の代わりに糀甘酒を使うと、料理にコクが出るんです。砂糖だと、甘みが前面に出てしまいすぎる。砂糖を使っているときは気づかなかったのですが、糀甘酒を使い出してから、甘みが目立たないと気づいたんです。反対に、素材の味を引き立ててくれる。砂糖ってそんなに甘さが出るものなのと、正直驚きました。

多和:特に、煮込み料理を作ると感じますよね。私も糀甘酒を切らしてしまったときに砂糖で作ったら、「あれ?」って。糀甘酒に慣れてしまうと、元に戻れなくなります(笑)。
こちらの本で紹介されているレシピは、主食から主菜、副菜、ドレッシング、タレ、スイーツまで、本当にさまざまですが、その中でもあまこ先生の自信作はありますか?

あまこ:どれもおすすめですが…(笑)。初心者でも簡単に作れるという意味では、照り焼きチキンでしょうか。砂糖の代わりになるってこういうことなんだというのが、一番わかりやすいと思います。糀甘酒の成分にはお肉をしっとりさせる働きもあるので、普段料理をあまり作らない方でも、確実においしく作れると思います。

多和:照り焼きというと、普通ならみりんやお酒も使わなければいけませんが、糀甘酒と醤油だけというのもいいですよね。あまこ先生のレシピはいつも、使用する調味料が少なく、家にあるような物でできるっていうのが本当にうれしいところです。

あまこ:今回も、糀甘酒2・醤油1みたいな感じですしね。

多和:黄金比の21!すごくわかりやすいですよね。あと、糀甘酒というと和食というイメージがありますが、レシピには洋食やアジア料理なども多く、意外でした。

あまこ:それでいうと、ナポリタンは自分でも驚いたレシピのひとつです。ナポリタンなのにケチャップを使わないという。ナポリタンの場合は糀甘酒の甘さというより、旨みを利用するイメージです。トマトを使い、そこに糀甘酒を入れることで、糀甘酒が持つ複雑な旨みがケチャップのような味にしてくれるんです。
でも、レシピを思いついたときは、私も半信半疑でした。味が足りなかったらケチャップを入れようと思っていましたが、実際に作ってみると、「あれ、糀甘酒だけでできる!」と。これには、私も驚きましたね。

多和:糀甘酒って、結構酸味の強い物と相性がいいんですよね。弊社の「プラス糀 糀甘酒」にもゆずのフレーバーがあるんですけど、角がとれてまろやかな味わいに仕上がっています。

あまこ:そうなんです!本の中でも紹介しているトムヤムクンも同じ。アジア料理は砂糖を使うものも多いので、糀甘酒で代用すると甘さとまろやかさが加わって、まさに一石二鳥です。
ドレッシングやつけダレを作るときは、混ぜるだけでいい。実は、砂糖を溶かすのってストレスになったりするときもあるので、液状の糀甘酒はそれがないのもポイントだと思います。

普段の食事に糀甘酒を
取り入れて、より健康志向に

多和:あまこ先生が著書を通して、読者に一番伝えたかったことは何でしょうか。

あまこ:普段の食事で、手軽に健康づくりができるということでしょうか。砂糖を糀甘酒に代えるだけで栄養価がアップし、健康につながるって、ほかの調味料ではなかなかないと思うんですよ。この本は、前橋教授の解説も勉強になりますし、糀甘酒の奥深さをもっと知ることができると思っています。糀甘酒は飲むだけじゃないぞっていう。

多和:糀甘酒の認知度は高まってきていると思うのですが、それをどうやって料理に使えばいいかわからないという方はまだまだ多いと思うんです。今回のあまこ先生の本が、糀甘酒を料理に使うきっかけのひとつになりそうですよね。

あまこ:私自身、糀甘酒を料理に使えば使うほど、その魅力を感じます。料理に糀甘酒を入れることに、「えっ!?」と驚かれる方もいると思うんですよ。実際、私の家族も糀甘酒を使っている料理は、先入観のせいか、最初は受け入れにくい感じでした。
でも、黙って料理に入れて調理し、食べた後に実は糀甘酒が入っていたと伝えると、まさかという感じでしたから(笑)。その反応を見て私も、糀甘酒は料理に広く使えることを確信したんです(笑)。

多和:料理で驚きを与えるのは、あまこ先生のポリシーとも通じますね。

あまこ:私がレシピを考えるときは、誰もが作りやすいことはもちろんですけど、「ジャーン!」と出したときに驚いたり、楽しんでもらえたりする料理ならいいなと思っています。
食事は、誰もが必ずすること。であれば、もっと会話が弾むような、楽しい料理を作りたいと思っています。そういう意味では、糀甘酒を料理に使うというだけでも、会話の糸口になるような気がしますね。

あまこようこさん

あまこようこさん

あまこようこさん

フードコーディネーター・料理研究家。大阪あべの 辻調理師専門学校卒業後、洋菓子店などでの勤務や料理研究家のアシスタントを経て独立。テレビや雑誌などのメディアを中心に活躍中。自身の率いるチーム「amacoven」では、メニュー開発やテレビ番組の料理制作、料理撮影、ケータリングなどを手掛ける。

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