味噌のこと
味噌とは1,300年もの長い間、日本人の食生活を支えてきた伝統食品です。
基礎調味料である「さしすせそ」の「そ」にあたり、
微生物の力で作り出される発酵食品でもあります。
味噌のこと
味噌とは1,300年もの長い間、日本人の食生活を支えてきた伝統食品です。
基礎調味料である「さしすせそ」の「そ」にあたり、
微生物の力で作り出される発酵食品でもあります。
味噌は大きく分けて米味噌、麦味噌、豆味噌、調合味噌の4種類に分類することができます。
その中でも、現在国内で生産されている8割が米味噌です。
米、大豆、塩を原料としてつくられる。
白味噌も米味噌の一種。
麦、大豆、塩を原料としてつくられる。
中国、四国、九州地方を中心に生産される。
大豆、塩を原料としてつくられる。
中京地方を中心に生産される。
米味噌、麦味噌または豆味噌を3種もしくは2種調合したもの。
米麹、麦麹または豆麹を混合したものを使用した味噌。
米味噌、麦味噌、および豆味噌以外の味噌。
原料からみると、米味噌、麦味噌、豆味噌の3種類とこれらを混合した調合味噌に分けることができます。米味噌とは大豆に米麹を加えて作ったもの、麦味噌とは大豆に麦麹を加えて作ったものです。豆味噌は大豆のみを主原料としています。
甘口、辛口というように、味噌は味によって分けられます。辛さ加減は、食塩の量によりますが、もう一つの決め手は「麹歩合」です。「麹歩合」とは原料の大豆に対する米や麦の比率のこと。塩分が一定なら、麹歩合が高いほうが甘口になります。
味噌は、出来上がりの色によって、赤系味噌、淡色系味噌、白味噌に分けられます。その色は、大豆などの原料の種類、大豆を煮るか蒸すか、麹が多いか少ないか、発酵の途中でかき回すかどうかなど、いろいろな条件によって違ってきます。
味噌の味は、甘味、塩味、旨味、酸味、苦味、渋味などが複雑に絡み合ってできています。
例えばみそ汁にした時それが美味である為には、これらの味の元になる成分が、質的にも量的にも調和していなければなりません。
ここでは甘味、旨味、塩味についてご紹介します。
米のでん粉は麹のアミラーゼにより分解されるため、米麹の多い味噌ほど甘味が強くなります。
糖分は、熟成期間が長くなると、酵母や乳酸菌によって消費され、減少します。
味噌の旨味は大豆たんぱくが分解してできるアミノ酸(主にグルタミン酸)に影響され、熟成の進んだものほど旨味が強くなります。しかし旨味はグルタミン酸だけではなく、塩味・酸味・甘味が調和し、良い香りと適度の粘度が加わって形成されます。
また、熟成が進んで大豆の分解度が高くなると、舌に感じる刺激をやわらげ、ノビとコクのある味になるのです。
仕込み初期には塩辛く感じられた味噌は、熟成するに従って塩辛味が減少します。
この塩分濃度は同じであるのに舌に感じる塩辛味が減る現象を「塩なれ」といい、酸味や旨味成分の影響を受けた結果で、「塩なれ」させる物質として乳酸・ペプチド・アミノ酸があります。
蔵出し味噌(熟成タンクから出した味噌)にアルコール添加しないで
そのまま容器に充填した味噌を無添加味噌といいます。
流通過程で酵母が活動して発酵し、容器が膨張することがあります。