味噌にはたくさんの乳酸菌が含まれていますが、そのなかに、強い抗アレルギー作用を持つ、耐塩性乳酸菌「MN45」を発見しました。
まずは、いろいろな味噌から100種類の乳酸菌を分離し、抗アレルギー作用を指標としたスクリーニングを行いました。その結果、免疫細胞のバランスを改善し、アレルギー症状の原因となるIgEの産生を抑制する作用が強い乳酸菌MN45を選抜しました。
耐塩性乳酸菌「MN45」
MN45を添加した培養細胞はIgE産生を抑制
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※以下出典より図を改変して掲載
そこで、アトピー性皮膚炎モデルマウスにMN45を添加したエサを投与。82日間飼育して評価する実験を行いました。その結果、顔や耳の炎症が緩和し、耳の組織の肥厚が減少するなど、アトピー症状が緩和されました。
つまり、乳酸菌MN45を摂取することでアレルギー症状を抑えることが判明したのです。
MN45を投与したマウスは顔・耳の炎症緩和
MN45未投与
MN45投与
※以下出典より図を改変して掲載
MN45を投与したマウスは耳の組織の肥厚が減少
MN45未投与
MN45投与
イメージイラスト ※以下出典より図を改変して掲載
今後も味噌由来の耐塩性 乳酸菌MN45の研究を続けるとともに、アレルギーで苦しむ人々の一助になるような研究開発を進めていきます。
※掲載の内容は2016年12月現在のものです。