運動後の疲労感を軽減し、効果的な練習を行うことは、競技力の向上に繋
がると考えられています。現在、疲労回復のためには運動終了後30分以内
に糖質を摂取する方法などが推奨されています。
そこで、吸収の早いブドウ糖を主成分とし、各種アミノ酸やビタミンを含む発酵食品である糀甘酒がスポーツ選手の練習後の飲用によって疲労回復
に及ぼす影響を検討しました。
大妻女子大学女子バスケットボール部20名を対象に糀甘酒を摂取しても
らい(運動後30分以内に250ml)、通常の練習時に飲用している麦茶を飲
んだ場合との疲労度の違いを、POMS2※を用いて調査しました。
まず、総合的な気分状態の結果として、糀甘酒を飲用しない場合と比較し
て糀甘酒飲用によりネガティブな感情が改善傾向にありました。さらに検
証したところ、「練習後に疲れ切って元気が出ない・活力が低いと感じる」
度合いが、練習後の糀甘酒飲用によって有意に軽減されていました(図1
参照)。
また、「練習後に身体的緊張を感じる」度合いについても、練習後の糀甘
酒飲用によって有意に軽減されていました(図2参照) 。
これにより、スポーツの後に糀甘酒を飲むことによって疲労感が軽減され
ることが確認できました。
※POMS2とは
一時的な気分や感情の状態を測定できる質問紙法。「緊張-不安」「抑うつ-落ち込み」「怒
り-敵意」「活気-活力」「疲労-無気力」「混乱-当惑」「友好」の7つの気分尺度、総合
的に判断したTMDの8項目で評価が可能となり、スポーツ現場の他、臨床や学校といった様々
な方面で活用されている。検査結果の素得点をT得点に換算する。
今回の摂取試験結果から糀甘酒のスポーツ選手に対する疲労改善効果を確
認することができました。マルコメは、今回のデータを活用し、飲用シー
ンの提案、健康機能性を追求した新商品開発などにつなげていきます。
※掲載の内容は2020年3月現在のものです。