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研究開発の成果

お米は味噌汁で、より美味しく。
お米と味噌汁のペアリング分析を検証。

R&D Results 研究開発の成果

マルコメと味覚に関するデータの提供やコンサルティング等を行うAISSYは、慶應義塾大学が開発した味覚センサーAI「レオ」(※1)を用いて、和食で親しまれている米と味噌汁の相性を味覚の観点で探りました。

その結果、お米だけを食べるよりも、味噌汁と食べ合わせた方がお米の甘みや旨みを引き出してくれるということが明らかになりました。

お米と味噌汁

※1 味覚センサー「レオ」について
味覚センサーレオでは“味蕾(みらい)”の代わりをするセンサー部分で電気信号を測定し、ニューラルネットワーク(人工的な知能の実現)を通して味を定量的な数値データとして出力します。
ニューラルネットワークを用いることによりコーヒーに砂糖を加えていくと苦味が減ったように感じるなどの味の相互作用も加味したデータ解析が可能となっています。
同時に、従来の味覚センサーでは困難とされていた甘味や旨味の数値化が可能となりました。

味噌が米の甘味と旨味、コクを引き出す可能性を示唆する結果に

ご飯と味噌汁の組み合わせ。その美味しさを示す科学的根拠を、11月24日「和食の日」を前に味覚の観点で探ってみました。味噌が持つ単体のポテンシャルをみるため、他のスープ類との比較ではなく、水に対してどの程度の違いが生じるのかを確認しました。味噌は一般に流通している当社の米みそ「糀美人」を湯で溶かしただけの状態で①水→炊き立てのご飯、②味噌汁→炊き立てのご飯の2種類を味覚センサーAI「レオ」が測定、経時分析しました。

五基本味の結果一覧 五基本味の結果一覧

味覚のポイントが0.2以上の差で95%以上の人が違いを認識できる観点から甘味・塩味・旨味・コクは②味噌汁→炊き立てのご飯が有意に高い結果でした。味噌に含まれる食塩(塩味)・グルタミン酸(旨味)・アラニン、セニン(甘味)・リジン、アルギニン(苦味)が、ご飯の甘味・塩味・旨味・コクを引き出している可能性があります。

「プラス糀 無添加 糀美人」のアミノ酸・有機酸分析結果

分析に使用した味噌は「プラス糀 無添加 糀美人」。国産米100%、糀の使用量が通常のみその2倍(当社比)でやさしい甘みと深い旨みが特徴の無添加みそです 。
アミノ酸・有機酸を分析したところ、グルタミン酸、アスパラギン酸(旨味)・アラニン、セニン(甘味)・アルギニン(苦味)・クエン酸(酸味)などが、ご飯の味に影響を与えている可能性があります。

「プラス糀 無添加 糀美人」のアミノ酸・有機酸分析結果 「プラス糀 無添加 糀美人」のアミノ酸・有機酸分析結果 「プラス糀 無添加 糀美人」のアミノ酸・有機酸分析結果
味噌汁

日本人にとって大切なお米の美味しさを、味噌汁が引き出してくれるという結果が明らかになり、和食の基本である一汁三菜が、栄養面だけでなく、美味しさの面でも有用なことがわかりました。

ユネスコ無形文化遺産に登録され、海外でも人気が高まりつつある「和食」も、日本では、お米や味噌の生産量が年々減ってきています。

マルコメは、日本人の大切な文化である「和食」を再認識し、みなさまの健やかな暮らしに貢献する製品を開発していきます。

※掲載の内容は2022年11月現在のものです。

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