マルコメと味覚に関するデータの提供やコンサルティング等を行うAISSYは、味覚センサーAI「レオ※1」を用いて、日本の国民食ともいえるカレーに合う汁物を味覚の観点で探りました。
その結果、カレーとみそ汁、カレーと糀甘酒の相性度が95点を超える好相性であることが判明しました。
※1 味覚センサー「レオ」について
味覚センサーレオでは“味蕾(みらい)”の代わりをするセンサー部分で電気信号を測定し、ニューラルネットワーク(人工的な知能の実現)を通して味を定量的な数値データとして出力します。ニューラルネットワークを用いることによりコーヒーに砂糖を加えていくと苦味が減ったように感じるなどの味の相互作用も加味したデータ解析が可能となっています。同時に、従来の味覚センサーでは困難とされていた甘味や旨味の数値化が可能となりました。
以前から「カレーに添える汁物として、みそ汁はアリなのかナシなのか」という話題がインターネット上でも取り上げられていました。そこで当社は科学的根拠をもとに、みそ汁がカレーに合うことを示すことができるか味覚の観点で探ってみました。味覚センサーAI「レオ」で食べあわせの検証には当社の「料亭の味」と「プラス糀 糀甘酒」の他、計7種類の飲料・スープを比較対象に測定、分析。その結果「みそ汁」がカレーとの相性度が98.0点と最も高く、次点が95.8点の「糀甘酒」でした。「みそ汁」の相性が高い理由は、カレーの旨味とみそ汁の塩味が味の相乗効果で互いの美味しさを引き出しているためで、「糀甘酒」はカレーの旨味・塩味と糀甘酒の甘味が味のコントラストで互いの美味しさを引き出していることが考えられます。
水はカレーを食べた口中をリフレッシュするだけで必ずしも相性が良いとは言えません。ウーロン茶はリフレッシュとお茶の味わいが中途半端なポジションになるため相性度は高くなりませんでした。ラッシーは甘味・酸味と、カレーの旨味・塩味が補完関係にあるため比較的相性が良いと言えます。糀甘酒はラッシーよりもコクがあるためカレーとの相性がより良い結果になりました。みそ汁は塩味とカレーの旨味がちょうど良いバランスでカレーとの相性度が高くなりました。コンソメスープとコーンスープも塩味が強くカレーとの相性も悪くないものの、コクが少ないためみそ汁ほどの相性度にはなりませんでした。
日本の国民食「カレー」と、日本人のソウルフード「みそ汁」の食べ合わせの相性が良いという結果が明らかになり、味噌・みそ汁の製造を手がける当社にとっては、非常に意義のある内容となりました。
また、日本の伝統的栄養補給飲料「糀甘酒」も、みそ汁の次点で食べ合わせの相性が良いという結果となり、当社にとっては驚きとともに、味噌や米糀の可能性をさらに感じる内容となりました。
マルコメは、味噌や米糀の可能性を追求し、食卓に美味しさと楽しさを、そしてみなさまの健やかな暮らしに貢献する製品を開発していきます。
※掲載の内容は2023年6月現在のものです。